| 概要 |
信濃町南遺跡は、JR信濃町駅の北側、信濃町南側から南元町の一部に広がる縄文時代、鎌倉時代~室町時代、江戸時代の遺跡である。
3次調査地点は南元町4に位置し、平成16(2004)年7月から8月にかけて発掘調査を行った。この土地は、万治元(1658)年の家禄分与を境に屋敷地は細分化され、一帯は分家である旗本永井家へと引き継がれる。維新後は松平直亮伯爵邸となり、大燈篭(おおどうろう)や羅生門(らしょうもん)の柱石を配した名園「修徳園(しゅうとくえん)」として有名であった。調査では大型の礎石建物跡、庭園に関わる池跡や植栽痕、これに続く谷筋から登る道路が確認された。この場所は、明治時代初めの地図から御殿、庭園空間であったことが分かり、永井家から松平家への継承的な利用の可能性が窺われる。
大名から旗本永井家への過渡期にあたる17世紀後葉頃の廃棄には、「仁清」銘の京焼色絵碗や金彩染付磁器皿を初めとする優品が含まれ、これらは貴重である。
このほか、縄文時代早期後葉の炉穴群が発見されている。 |