市谷本村町遺跡2次調査
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所在地 | 市谷本村町6番地 |
ふりがな | いちがやほんむらちょういせき2じちょうさ |
種別 | 埋蔵文化財包蔵地 |
年代 | 旧石器・近世 |
備考 | ※記録保存:発掘調査報告『市谷本村町遺跡』1995新宿区本村町遺跡調査団他 |
概要 | 市谷本村町遺跡は、現在の防衛省敷地を中心として広がる複合遺跡であるが、その主体は江戸時代の遺跡である。この土地は、明暦2(1656)年に御三家筆頭61万9,000石の尾張藩徳川家が拝領し、以後上屋敷が造営される。平成3(1991)年以降、東京都埋蔵文化財センターによる発掘調査が断続的に行われ、御殿、庭園、家臣の長屋などが発見されている。 2次調査地点は、上屋敷の西側に位置し、平成4(1992)年8月から平成5(1993)年2月にかけて発掘調査が行われた。この場所は、始め御留守居組組屋敷であったが明和5(1768)年以降、尾張徳川家上屋敷の拡張に伴い同屋敷の西御殿が設けられる。発掘調査では、御留守居組組屋敷に伴うと考えられる現地表下5mの深さに敷設された上水施設や西御殿の一部と推定される建物跡、地下室等が多数検出されている。尾張家に関わる遺構は非常に重複しており、深くまで根固めした礎石や入念な版築等が認められ、同家がこの場所を活発に利用していたことが窺われる。また、出土品には、上屋敷で用いられた什器類の他に、尾張藩の御庭焼、「楽々園」の銘がある陶片も発見されている。 |