宝竜寺坂

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所在地 市谷柳町と弁天町の境を東へのぼるコンクリートの段坂     
ふりがな ほうりゅうじざか
概要 ①別名 幽霊坂という。坂上に宝竜寺があったので、通称を宝竜寺坂という。

②『東京案内』の牛込弁天町の条は「往時宗参寺境内に市店ありしが、元禄11年(1698)市街に列し、寺内に弁天堂あるを以て弁才天町と称せり。明治2年(1869)4月に多聞院・千手院・浄輪寺・風林寺等の寺地及其門前を合して町名を立つ。坂に宝竜寺坂あり」と記しているので、明治末ごろまでは確かに宝竜寺がここにあったのだがその後いつどこへ移ったのか、あるい廃寺となったのか不明である。

③このへんはもと牛込七軒寺町と呼ばれた寺町で、宝竜寺は天台宗、東叡山と号し、三代将軍の寛永12年(1635)にこの地に六百坪の寺領を与えられたことが『府内備考』に記されている。この坂下にある緑雲寺で尋ねたところだと、この坂は寺と寺との間で、柳が枝を垂れた淋しい坂なので幽霊坂と呼んでいたという。