念仏坂
画像数:1枚
所在地 | 市谷仲之町の西南から住吉町へくだる石段坂 |
ふりがな | ねんぶつざか |
概要 | ①『新撰東京名所図会』に「念仏坂は谷町三十六・七番地の間を仲之町に上る坂をいふ。往時老僧此に居りて昼夜念仏せしを以て名付く。或はいふ此坂左右は谷に臨み屈曲し、甚だ危険なるを以て、往来の人仏名を念じて上下する者あるに因ると。然れども明治以前まで乞食僧の木魚を鳴らして念仏し居るを目撃したる者あれば、前説真なるが如し」とある。 ②『御府内備考』には「石坂、登十弐間幅二間半程。右当町東側中程横町に有之、念仏坂と唱申候。左右町家出来以前田畑にて人家も稀に有之時分年代不知、右坂中央に藁菰を以て小家捕理一人の老僧住居致し、近村托鉢致し、且右小家にて念仏唱罷在候に付、右様申習候由申伝候。左右老僧行衛不知相成候由申伝候」とある。 ③念仏坂は急坂のため昔より石段造りであったことが伺える。昭和34年(1959)河田町にフジテレビが開局し、昭和55年(1980)に曙橋に地下鉄が開通すると、念仏坂の往来はますます頻繁となった。 |