暗坂
画像数:1枚
所在地 | 愛住町全長寺西脇から北に向い、石段を降りて靖国通りにくだる坂 |
ふりがな | くらやみざか |
概要 | ①『新撰東京名所図会』には「くらやみ坂は、当町の西北隅より市ヶ谷谷町の方に下る坂をいう。右は全長寺左にはもと地福院ありて、竹樹茂生して路覆い、白日尚ほ暗きをもって名付く。方今は竹樹を採伐したれば、日光を籠るものなく、全く旧景を一変せり」とある。 ②『東京府志料』には「暗坂 町ノ西北隅ヨリ六小区富久町ヘ下ル。長四十三間幅九尺。此坂樹木繁茂、日光ヲ遮ッテ昼モ暗シ故ニ名トス」とある。 ③別名 くらがり坂 ④明治の頃は靖国通りへ下る石段はなく、険しい坂道であった。永井荷風の『日和下駄』に「暗闇坂は車の上がらぬ程急な曲がった坂で、その片側は全長寺の墓地の樹木鬱蒼として日の光を遮り乱塔婆に雑草生い茂る有様何となく物凄い坂である」とある。現在は、石垣の上の樹木はほとんどなく、急坂は整地され、石段も幾度となく改装されて美しい段坂となった。 |