朧の坂

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所在地 矢来町122番地と123番地の間を北へくだる坂     
ふりがな おぼろのさか
概要 ①『南向茶話・追考』に「酒井家屋敷の処、御先手組屋敷牛込寺町より二つ目の横町に小坂あり、組屋敷への入口なり、此坂を昔は朧の坂と称し、この坂より北へ、処々を越え、服部坂への街道ありと申し伝へ候、此坂より見申し候得ば、服部坂は正面に見へ候」とある。

②地下鉄東西線の神楽坂駅(早稲田寄り)出入口の東、矢来町123と122の間を北へ下る急な坂、これが朧の坂である。かつては、朧の坂と小日向側の服部坂の間の低地は人家少なく田地ばかりで、現在のようにビルや高速道路はなく、朧の坂上より北を眺めると小日向の長い服部坂が真正面に見られた筈である。坂名の由来については不明であるが、小日向方面の低地から遠く離れてこの坂を望むと、朧に霞んで見えたのであろうか。
 「朧の坂」を「瀧の坂」と記述し解説したものがあるが、「朧の坂」が正しい。また、新宿区には「瀧の坂」は存在しない。