円通寺坂

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所在地 四谷二・三丁目境を南へ、須賀町の円通寺前へくだる坂     
ふりがな えんつうじざか
概要 ①坂下、右手に円通寺があるのでこの名がある。

②『新撰東京名所図会』に「円通寺坂は、法蔵寺横町を南へ円通寺の前に下る坂をいふ」とある。

③四谷二丁目と三丁目の境、新宿通りの道向いを南に下る坂。この坂下は須賀町と若葉二丁目の境で、須賀町側には円通寺があるので坂名となった。また、この通りを法蔵寺横丁と呼んだ。

④江戸時代、坂道は坂下の法蔵寺前まで下ると隣接の日宗寺前より西方に右折しており、旧谷町通りには通じていなかった。当時日宗寺の本堂前には清水の湧く池があり、この池は鮫ヶ橋から赤坂御所内を通り溜池に注ぐ源流であった。時折池の増水により、溢れて旧谷町通りへ流れることがあり、その小流の跡が自然に参詣の人のたどる小道となっていたが、明治の末頃日宗寺の境内を切り通して円通寺坂と旧谷町通りを結ぶ新道がつくられ、かつて日宗寺で行き止まりとなっていた旧谷町通りは、鮫ヶ橋坂下より津の守坂上(新宿通り)に通ずる主要道路となった。日宗寺前の新道は、昭和7年(1932)更に拡幅改装されて曲線の滑らかなS字状の道路となった。新道は緩い坂道で、円通寺坂の延長にのびている。