丸藤宮元講社の富士講行事

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  • お焚き上げ

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所在地 新宿区早稲田鶴巻町506番地     
ふりがな まるとうみやもとこうしゃのふじこうぎょうじ
種別 新宿区指定無形民俗文化財
指定・登録年月日 平成22年1月27日
所有者 丸藤宮元講社
概要  富士講は江戸時代中期に成立し、後期には江戸市中の庶民に広がり大きく発展した。高田藤四郎(日行青山)を講祖とする丸藤講は、最も早い時期に成立した富士講の一つで、安永8年(1779)に藤四郎が水稲荷境内に築いた「高田富士」は、最初に築造された富士塚であり、その後、各地で造営された富士塚に大きな影響を与えている。
 丸藤講は、藤四郎の死後も「高田富士」を講社の象徴的中心とし、江戸及びその近郊に広がり、明治時代から戦前に至るまで衰えることがなかった。しかし、戦後は丸藤講も含め多くの富士講が急速に衰退していった。このような中で宮元講社は、現在も早稲田鶴巻町の先達井田氏宅を本拠として継承されており、その活動は毎月の「お焚き上げ」、富士参拝登山、吉田の火祭での「拝み」など富士講の本質的内容を継承し、かつて江戸市中に多数存在した富士信仰を中心に親睦、娯楽的側面を合わせ持つ富士講独特の信仰形態を現在に伝えている。各地の富士講社の活動がほとんど途絶えている中、丸藤宮元講社の富士講行事は、かつての富士講行事の様態を知る上で貴重な無形民俗文化財である。