長善寺(笹寺)のめのう観音像

  • 長善寺(笹寺)のめのう観音像
  • めのう観音像と厨子

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所在地 新宿区四谷4-4 長善寺(笹寺)     
ふりがな ちょうぜんじ(ささでら)のめのうかんのんぞう
点数 1軀
種別 新宿区指定有形文化財 彫刻
構造・寸法 総高 6.8cm 像高 4.9cm
像幅(膝張)3.9cm 像奥 2.0cm 台座高 1.8cm 台座幅 4.2cm 台座奥 3.0cm
光背高 6.6cm 光背幅 4.9cm
素材・仕上げ等 石造(赤めのう)、台座は木製、光背は銅製(鍍金)
年代 江戸時代前期
指定・登録年月日 昭和62年6月5日
所有者 長善寺(笹寺)
アクセス 東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目」駅から徒歩6分
備考 拝観は要事前連絡
概要  右手で玉を、左手で蓮華を持ち、磐座上に座る観音菩薩像である。赤めのうを材料としている点がきわめて珍しく、通称めのう観音と呼ばれている。
 小さな宝冠や像と一体の磐座、前後左右数条に分かれた毛髪の表現など、わずか5㎝たらずの小像ながら細密な仕上がりである。容貌はまぶたや耳などに厚みがあり、豊麗で柔和な表情の中にどこか大陸風の印象も受け、明代の中国で製作された可能性も考えられる。
 台座は、像と一体の磐座を木製の蓮華座にはめ込み、さらに木製の宝形屋根付の台座に収めている。光背は火炎光背で、昇り龍・下り龍が透かし彫りされている。
 寺伝によるとこの像は、二代将軍徳川秀忠(1579~1632)の継室崇源院(江)(1573~1626)の念持仏(秀忠自身の念持仏ともいわれる)で、秀忠とゆかりのある長善寺に寄進されたと伝えられる。長善寺の通称「笹寺」は、鷹狩りの途中休息した秀忠が、熊笹が繁る様子を見て命名したと伝えられる。