浄栄寺の梵鐘

  • 浄栄寺の梵鐘

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所在地 新宿区市谷薬王寺町19番10号 浄栄寺     
ふりがな じょうえいじのぼんしょう
点数 1口
種別 新宿区登録有形文化財 工芸品
構造・寸法 高さ 134.5cm 口径 78.0cm
素材・仕上げ等 銅造
年代 元禄9年(1696)
指定・登録年月日 平成18年3月7日
所有者 浄栄寺
アクセス 都営大江戸線「牛込柳町」駅から徒歩5分
概要  浄栄寺第三世覚円が願主となり、元禄9年(1696)に完成した。江戸鋳物師・西嶋伊賀守藤原兼長の鋳造による銅造の梵鐘。
 竜頭は中央に宝珠を持つ両頭式、上帯は無文、下帯は縦帯の下部に蓮華唐草文を鋳出す。撞座は八葉複弁の蓮華文で、竜頭の長軸線上の縦帯に2個配されている。
 池の間一区と二区に銘文が陰刻され、鋳造年や願主、鋳物師名などが陰刻され、三区には後刻であるが寺歴の銘文が刻まれている。また撞座のある縦帯に「南無阿弥陀仏」と陽刻されている。
 江戸鋳物師の鋳造技術が頂点に達しようとした時期に鋳造されたもので、写実的で精巧かつ精悍に仕上げられた竜頭、乳の形状の入念さ等、同時期の江戸鋳物師の特徴がよくあらわれている。また西嶋伊賀守藤原兼長の作品は現在3口しか知られておらず、その内2口が新宿区に現存する(もう一つは誓閑寺にある)。江戸鋳物師の一人である西嶋兼長の鋳造技術を知る上でも貴重な鐘といえる。