尺八「放下着」一式ならびに普化尺八伝授関連資料
画像数:7枚
所在地 | 新宿区市谷薬王寺町19番10号 浄栄寺 |
ふりがな | しゃくはち「ほうげじゃく」いっしきならびにふけしゃくはちでんじゅかんれんしりょう |
点数 | 8件 |
種別 | 新宿区指定有形民俗文化財 |
構造・寸法 | 尺八 全長 42.1cm 歌口径 3.1cm×2.9cm 管尻径 3.9cm×4.0cm 重量 190g |
素材・仕上げ等 | 尺八は竹製、関連資料は紙等 |
年代 | 江戸中期以前 |
指定・登録年月日 | 平成19年(2007)8月3日 |
所有者 | 浄栄寺 |
アクセス | 都営大江戸線「牛込柳町」駅から徒歩5分 |
備考 | 文化財保護の観点から通常は非公開 住所変更 令和5年11月6日住居表示実施のため。 |
概要 | 尺八は江戸時代に諸国を行脚した、半僧半俗の虚無僧が使用した法器として知られている。尺八「放下着」は、そのなかでも「古管」と呼ばれる古い形式のものとされ、江戸時代中期以前の製作と推定されている。 通常の尺八(一尺八寸・54.5cm 程度)に比べ短い全長で、管の側面に「放下着」と記され、一部欠損等はあるものの当初の形状をよく伝え、現在でも演奏可能な状態である。また、この尺八「放下着」を所蔵している浄土真宗・浄栄寺には、この管が伝来した経緯をあらわす伝授関連資料も伝わっている。 それらの資料から、この尺八の由来、および普化尺八の伝承上重要な人物であった普化宗・鈴法寺の住職・嘯山勇虎から、江戸時代中期に浄栄寺の住職・性圓(白獅)に伝授された経緯も知ることができる。さらに、江戸時代の著名な文人として知られる大田南畝も、浄栄寺において、この尺八の演奏を聞いたことを自ら記しており、当時から著名な尺八として知られていたことがわかる。 江戸時代中期以前の普化尺八の遺品として貴重であるとともに、伝授に関わる資料も併せて現存することは極めて珍しく、尺八の製作ならびに歴史的変遷を示すものとして非常に重要である。 |